五十肩(肩関節周囲炎)の症状緩和に効果的なストレッチは、肩関節の可動域を広げ、痛みを和らげることを目的としています。五十肩は肩の炎症や硬直により、肩の動きが制限される状態です。無理のない範囲で、次のようなストレッチを行うことで、徐々に可動域を改善していきます。
1. ペンドゥラム(振り子)ストレッチ
- 方法:立って、痛みのない肩をテーブルや椅子に置き、体を少し前に倒します。痛い方の腕を下げ、力を抜いてリラックスします。その腕を軽く揺らし、振り子のように前後、左右に動かします。円を描くように回すことも有効です。
- 回数:1セット30秒間を3〜5回。
- 効果:肩を大きく動かさずに関節を緩め、血流を促進します。
2. タオルストレッチ
- 方法:タオルを両手で持ち、痛みのない腕を上げ、背中に向かってタオルを垂らします。痛い方の腕でタオルの下端を持ち、タオルを上下に引っ張ります。この動作により、痛い肩の可動域を広げます。
- 回数:10〜15回を1〜2セット。
- 効果:肩の柔軟性を高め、筋肉の緊張を和らげます。
3. クロスボディストレッチ
- 方法:まっすぐに立ち、痛い方の腕を反対側の肩に向かって水平に引き寄せます。反対側の腕で肘を支え、引き寄せるようにして肩を伸ばします。肩に強い痛みを感じない範囲で行います。
- 回数:20秒間保持し、3回繰り返します。
- 効果:肩の後部の筋肉を伸ばし、硬直を改善します。
4. ドア枠ストレッチ
- 方法:ドア枠の両側に手を置き、片足を前に出して軽く前傾姿勢になります。この際、肩を前方に押し出し、胸と肩の前面を伸ばします。肩関節の前側の柔軟性を高めます。
- 回数:15〜30秒保持し、3回繰り返します。
- 効果:肩の前側の筋肉を伸ばし、柔軟性を改善します。
5. 壁を使った指歩きストレッチ
- 方法:壁の前に立ち、痛い方の腕を壁に向けて伸ばし、指を使って壁を歩くように少しずつ上げていきます。可能な限り痛みを感じない範囲まで腕を上げ、ゆっくりと元の位置に戻します。
- 回数:1セット10回を3セット。
- 効果:肩の可動域を徐々に広げ、炎症を起こさない範囲で関節を動かします。
6. 肩甲骨のストレッチ
- 方法:両手を腰に当て、肩甲骨を後ろに引き寄せるようにします。肩をリラックスさせ、肩甲骨をしっかりと寄せる動きです。
- 回数:15〜30秒保持し、3回繰り返します。
- 効果:肩甲骨周りの筋肉を動かし、肩の硬直を和らげます。
[ 2024年10月5日 ]